慢性肝炎とはどんな病気?
肝臓の炎症が、6か月以上続いている状態を慢性肝炎といいます。
症状は、だるい、疲れやすい、食欲不振などの目立ない軽い症状で、無症状の場合も
少なくありません。しかし、採血して肝臓の機能検査をすると肝機能に障害があります。
このように、慢性肝炎の症状自体はたいしたことはありませんが、この状態が数年から
数十年と長い間続くと、肝硬変に進み、さらに肝臓がんになる可能性があるので注意が必要です。
どうしてなるの?
慢性肝炎の原因のほとんどは、B型・C型肝炎ウイルスの感染によるものです。
C型肝炎ウイルスは、輸血をはじめ、血液を媒介とした接触で感染し、C型肝炎にかかった人の
3分の2が慢性肝炎へと進みます。
B型肝炎ウイルスは輸血や性行為、出産時の母子感染などで感染し、B型肝炎ウイルスの
キャリア(ウィルス保持者)の一部の人が慢性肝炎に進みます。
生活習慣改善アドバイス
慢性肝炎の予防法は、肝炎ウイルスに感染しないことです。
C型肝炎ウイルスの最大の感染源である輸血は、日本国内ではスクリーニング体制が
強化されているためかなりリスクは減りましたが、海外での輸血などに注意しましょう。
また、血液に直接触れる行為にも充分気をつけましょう。
B型肝炎も海外での輸血などに注意すること、また性行為でも感染するので必ずコンドームを使い、
歯ブラシやかみそりの共用といった血液に直接触れる行為は避けるなどの注意が必要です。
また、母子感染を防ぐために、妊娠時にキャリアかどうかの検査を受けて対処することが大切です。
<肝臓をいたわる生活のポイント>
● 良質なたんぱく質をしっかり摂る
● ビタミン、ミネラルをたっぷり摂る
● 適正カロリーを心がける
● 食事は三食規則正しく、朝食を抜かない、夕食は遅くならないようにする
● 添加物や加工食品、インスタント食品をなるべく避ける
● 原則禁酒とする
● 砂糖は控えめにする
早期発見が鍵です!
肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、病気が進行するまではっきりした症状が出てきません。
疲れやすい、だるい、などのからだからのサインを素早くキャッチし、早めに受診しましょう。
また、年に一回は、生活習慣病予防健診で肝臓の検査を受けましょう。
異常がある場合は超音波検査やCT検査、腹腔鏡、肝生検などが行われますが、
肝炎ウイルスに感染してしまったら、早めに治療することが大切です。
これらはほんの一例です。他にもたくさんの処方があり、使うお薬はその方の体質に合わせて選びます。
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