月経前症候群PMS
月経前7~10日頃から身体的、精神的に不快を感じるようになり、
月経が始まると共にその症状は消失するといったものです。
原因ははっきりとは分かっていませんが、月経に伴いホルモンバランスが崩れるために
このような症状が起こるのではないかと考えられています。
関与しているホルモンとは
卵胞刺激ホルモン
卵を作り出している卵巣に働きかけ原子卵胞の発育を促します。
また、エストロゲンといわれるホルモンの産生、分泌を促しています。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
<働き>
・女性性器の発育を促す。
・子宮内膜に増殖期変化を起こす。
・頸管粘膜の分泌を促す。
・膣の粘膜上皮の増殖を促し、膣の自浄作用を助ける。
このホルモンは月経が終ってから排卵まで分泌されています。
黄体化刺激ホルモン
成長した成熟卵胞に働きかけ排卵を起こさせます。
プロゲステロン(黄体ホルモン)
子宮内膜を増殖期から分泌期へ移行させるホルモンです。
このホルモンは排卵期以降に分泌され受精卵が着床しやすいように
増殖した子宮内膜を柔らかく保ちます。
このホルモンの分泌期間は約2週間でその間に着床しなければ期限切れ
となり厚く増殖した子宮内膜は体外へ排出されます。これが月経です。
月経前症候群(PMS)の症状
<身体的なもの>
・浮腫
・胃腸障害(悪心、食欲不振)
・関節痛、筋肉痛
・乳房症状(乳房腫脹、疼痛、乳房過敏)
・体重増加
・ニキビ、吹き出物
<精神的なもの>
・イライラ
・気分の落ち込み
・絶望感
・集中力の低下
・疲れやすい
月経前症候群(PMS)の治療
<食事療法>
・カフェイン、アルコール、塩分、糖分は控えめにします。
・炭水化物を多く含む食品を摂取します。
<薬物療法>
・利尿剤(浮腫などの症状に対して使用します。)
・鎮痛剤(痛みに対して使用します。)
・精神安定剤
・ホルモン療法(男性ホルモンとエストロゲンの合剤)
これらはほんの一例です。他にもたくさんの処方があり、使うお薬はその方の体質に合わせて選びます。メール相談をご希望の方は問診表にお入りください