夏バテ予防
暑い季節になると、食欲不振やむくみ、体のだるさに悩む人が多いですね。
最近では冷房が原因で、冷え性が冬よりも深刻な場合も多く見られます。
また体調だけではなく、紫外線による肌荒れなど、美容面でもダメージが大きい季節です。
漢方薬で、しっかり健康管理しましょう。
夏は体力を消耗し、最も体調を崩しやすい季節です。
夏バテの原因は ①暑邪(暑さ) ②湿邪(湿気) ③冷房による寒邪(寒さ)です。
夏バテも体質によっていくつかのタイプに分かれます。
自分のタイプを把握しましょう。
①「気陰両虚タイプ」~胃腸の機能低下と潤い不足
症状
汗をかきやすい、疲労倦怠感、無気力、食欲不振、口が渇く、
手足がほてる、息切れ、尿量の減少など。
原因
もともと胃腸が弱く、体力が無い虚弱タイプに多いのが特徴。
体力の無い人ほど汗をかきやすく、大量の汗をかくことで体のエネルギーだけでなく、
体に必要な体液まで消耗してしまいます。いわゆる夏負け、夏枯れといわれるタイプです。
体内の水分が減少するため、脱水状態になりやすく、その結果血液が濃くなってドロドロになり
狭心症や心筋梗塞などの原因になることもあります。
ライフスタイル
睡眠不足が続くと、昼間に消耗したエネルギーや体液を回復することが出来なくなり、
夏バテ症状を悪化させます。充分な睡眠を取りましょう。
また、「気」を生み出す、胃腸をいたわる食生活をしましょう。
冷たいもの、生ものは避け、穀類や温野菜を中心に、腹八分目が原則です。
おすすめ食材
・胃腸の機能を高め気を補う
「穀物、山芋、ジャガイモ、サツマイモ、かぼちゃ、きのこ、豆腐」
おすすめ漢方薬
・麦味参顆粒(生脈散)
汗によって消耗した体のエネルギーや潤いをすばやく回復し「夏バテや熱中症に最適です。
「脈が生まれる」という名前のように心臓のポンプの機能を強め、体を潤して狭心症や心筋梗塞の
予防にもなります。
・補中益気丸
胃腸の機能を高めて、気を生み出すバックアップをする漢方薬。人参や黄耆など元気をつける
生薬が主成分です。夏バテで特に食欲不振や倦怠感が強い時に麦味参顆粒と併用します。
②「冷房病タイプ」~冷房と冷たい物の取りすぎ
症状
下痢、下腹部や手足の冷え、倦怠感、食欲不振、体がむくんで重だるい
原因
冷たい物を取りすぎたり、長時間の冷房で体を冷やすことが原因。
体が冷えると皮膚の毛穴が閉じて発汗しにくくなり、体内に余分な水分がたまりやすくなります。
その上冷たい物や水分を過剰に取ることで胃腸の機能が低下し、ますます体の水分代謝が
悪くなってむくんだり、体が重だるく、食欲が低下し、消化力が低下して栄養不良の状態になります。
ライフスタイル
充分に睡眠時間をとりましょう。また長時間冷房の中にいると、体を冷やすだけでなく、
水分代謝が低下します。体力を消耗しない程度に、ウォーキングや散歩など、
適度な運動を心がけましょう。
おすすめ食材
寒い場所にいる時は、なるべく温かい飲み物をとるようにしましょう。
・むくみ
「利尿効果のあるトマトやきゅうり、スイカなどの夏野菜」
・冷え、食欲不振
「ショウガやネギなどの薬味をじょうずに取り入れましょう。」
おすすめ漢方薬
勝湿顆粒
体内に停滞した水分を取り除き、新陳代謝を高めます。健胃作用、抗菌作用があり、
食欲不振や下痢、倦怠感、むくみ、夏カゼにも有効です。
星火健胃錠
普段から胃腸虚弱で食欲不振、下痢、むくみ、倦怠感などの症状のある方に。
胃腸を丈夫にして体力をつけます。
これらはほんの一例です。他にもたくさんの処方があり、使うお薬はその方の体質に合わせて選びます。
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